2012年01月08日

【ジャンク派会議】 第1回議題 「2012年をどんな年にしたいですか?」 (6日目) 喫茶文化

ジャンク派会議.JPG
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(6日目)

ジャンク派会議 第1回の6日目。

僕は、「2012年をどんな年にしたいですか?」を聞く際に、
どうしても欠かせないなぁと思ってる場所があります。

ジャンク派 発祥の地 高円寺 コクテイル書房です。

いま、ジャンク派で連載させてもらっている『中央線を抱きしめろ!!』の中でも、
これから先のお話しの展開でコクテイル書房さんも登場しますから、
どうか楽しみにしていてください。


先日の葛飾柴又に続いて、
今回のテーマで2回目の現地ロケになります。

高円寺駅.JPG
JR高円寺駅


ところが、


なんと、

お店が閉まってる…!!

コクテイル書房.JPG
コクテイル書房

ガビーン! なんていう段取りの悪さ……
いつもアポなしだからね。

この行き当たりばったりの取材スタイルも
いい加減、どうにかしないとな……

けど、またリベンジでコクテイルさんには
次の機会に訪ねてみようと思ってます。
よろしくお願いします。


と、いうことで、気を取り直して、
急遽、企画変更

高円寺と言ったら、もう1軒、
僕が愛してやまない素敵なお店があります。

名曲喫茶の「ネルケン」です。

東京の喫茶文化を語る上で、欠かせないこのお店の気品漂うマダムに
突撃取材してみようと思い立ちました。

今まで、頑なに取材拒否のスタイルを貫いてきたこのお店とマダムの
ジャンク派ならではの貴重な記事です!


その前に、名曲喫茶についてせっかくだから少しだけ触れておきましょう。

僕は、学生の頃から喫茶店マニアで、
当時、雑誌『東京人』なんかで沼田元氣さん(ヌマおじさん)がよく連載されてたような
東京中のレトロでモダーンでハイカラで渋い喫茶店をくまなく訪ねて回っていました。

このネルケンのような名曲のレコードをかけてくれる
いわゆる「名曲喫茶」と呼ばれるジャンルの名店で、

新宿 歌舞伎町 『スカラ座』
中野 『クラシック』
吉祥寺 『ボア』(洋菓子店)
国立 『邪宗門』(シャンソン喫茶)

などの足しげく通った愛すべき空間が今では姿を消してしまってことは、
ほんとうに残念なことです。

しかし、まだまだ健在の名曲喫茶も残っており、
今思いつく限りのオススメの店名を挙げておきます。

渋谷 道玄坂 『ライオン』
新宿 南口 『らんぶる』
阿佐ヶ谷 『ヴィオロン』
荻窪 『ミニオン』
荻窪 『邪宗門』
吉祥寺 『バロック』
国分寺 『田園』
本郷三丁目 『麦』
銀座 『ウエスト』
八王子 『はり猫』(名曲喫茶というよりジャズ喫茶かな)
神田神保町 『ミロンガ』(タンゴ喫茶)
などなど…

ここにこうして店名を紹介したのは、
東京の喫茶文化の火をぜひ灯し続けてほしいと願っているからです。

今回の企画は喫茶特集の記事ではないので、
個々のお店について詳しくは書きませんが、

ご興味を持ってもってくださった方は、
ネットなどで検索して、実際に行ってみて、
その至福の空間をじっくりと味わっていただきたいなぁと思ってます。
それが「文化保護」につながるからです。

わぁ、凄い…っていう文化とも言うべき独特の雰囲気が体験できますよ。


はい、それでは高円寺の『ネルケン』への取材です。

この、いつまでも変わらぬ佇まい。

ネルケン.JPG

美智子皇后様のような上品な老婦人が、今ではお一人でお店を守り続けておられます。

先程も触れたように、このお店は、いろんな雑誌やテレビやネットなどのメディアで、
熱心な取材の申し込みがたくさんあったらしいのですが、
それらをこれまですべて断ってこられたとのこと。

古くからのなじみということ、そして、
芸術に造詣の深いマダムが昔から僕の書く詩をたいへん評価して下さってたこともあり、
今回、特別に取材を引き受けてくださいました。

基本的には音楽の鑑賞がメインでおしゃべりは控えなくてはならない名曲喫茶ですから、
僕も、マダムにじっくりお話しを聞かせてもらったのはこれが初めての経験になります。


―――明けましておめでとうございます。
いつまでも変わらぬマダムのお姿とこのお店には、いつ来てもホッとさせられます。


マダム「明けましておめでとうございます。
 とんでもないです。あなた様こそ、当時からまったくお変わりないですよ。
 益々、ご活躍なさっておられるのでしょうね」

―――いえ、そんなことありません。
新年早々、厚かましく取材を申し込んでしまってすみません。


マダム「ほんとに、私などでよろしいのでございましょうか……
 何もたいしたことは申し上げれませんし、恐縮してしまいます」

―――とんでもないです。よろしくお願いします。
まず、このお店についてなんですが、営業して何年くらい経つのでしょうか?


マダム「はい。去年の11月で、57年目に入りました」

―――57年ですか! それはすごい歴史ですね。
それだけの長い年月、変わらずにお店を守り続けてこられたご苦労は相当でしょうね?


マダム「ただただ、ぼーっと続けてきただけのことで、
 苦労なんてことはまったくないんです。
 私がいろいろと抜けてるものですから、足りないところをお客様に支えていただいて、
 そのお陰様でやってこれたと思っております」

店内1.JPG

―――多くの著名な作家の方が、このお店について書かれてますね。
印象深い交流などはあるのでしょうか?


マダム「芥川賞作家の方や、有名な画家の方など、おいでくださってるらしいのですが、
 こういう音楽を聴く場所ですから、特にお話しをしたりとか、そのような交流はまったくないのです。
 黙って、お店で原稿をずっと書かれてたりとか、そういうことはよくあります。
 もの書きの方でお話ししたのは、あなた様くらいです。

―――僕だけ、掟破りの不心得ものですね。
けど、そのような無言の交流を守ることで、
作家の方には心地よい居場所を提供されていたのでしょうね。

作家の方以外でも、mixiなんかで、お店のファンのみなさんが、
ネルケンのページを作られてますよ。
いっぱいファンがいらっしゃるのですね。


マダム「私、インターネットとか、そのようなことは、まったくわからないのですよ。
 けど、遠い県の方がわざわざみえたり、
 ずっと長年に渡り通い続けてくださってるファンの方がおられて、
 ほんとうに有難く思っております。

―――お店の魅力ですね! それでは、本題なのですが、
「2012年をどんな年にしたいですか?」という質問で、
いろいろな方からご発言をいただいてるのですが、
ぜひ、マダムからもお話しを聞かせていただけないでしょうか?


マダム「私がそのようなことを語るのは、ほんとうに差し出がましいのですが……
 去年は、やはりあの震災でたくさんの方がとっても辛いご経験をなさったでしょう……
 それには、ほんとに心を痛めております。

 それで、私はもうこんな年寄りで被災地にボランティアに行くとか、
 そのようなことは出来ませんので、何かしらほんの少しでもお役に立てないかと考えて、

 知り合いの福島の方が、東京に月に2回ほど、野菜を売りにいらっしゃるのですが、
 私は、これから先、自分が食べる野菜はすべてその福島のものを使うことに決めました。

 放射能のこととかあって現地の農家の方は、ほんとに悲嘆にくれてると思うのです。
 こうやって、他の県に出すには、地元で厳重な検査をして
 基準値よりもずいぶん低いものを出荷されてるんです。
 なのに、それを避けたり、風評被害があるのは悲しいことです。
 現地の方は、そんなこと言ってられなくてそれを食べなくてはならない状況なのに。

 何のお役にも立っておりませんが、そういうことを考えてます」

―――いえ、素晴らしい心がけだと思います。
被災者の方のことを、ずっと思っていらっしゃるのですね。


マダム「被災された方の生活が、もとに戻るには、
 これはたいへんな時間がかかることでしょうが、

 まだまだもと通りとは言わないまでも、
 ホッとするような時間が日常の生活であればと、
 毎日、祈っております」

店内2.JPG

―――マダムの個人的な、今年したいことなどないですか?

マダム「そうですね。今年というか、この近年で気にかかっているのは、
 気候などの変動です。温暖化とか、いろんなことがございますでしょ……
 これまで、遠くの出来事と思っていたような自然災害がとっても身近にも感じ取れるようになりました。
 
 ですから、個人的な心がけとして、せめてムダをしないように。

 私たちの年代では、もったいないというのが染み付いてしまっています。
 それは、全然苦になるようなことじゃないんです。
 むしろ、使い捨てが美徳なんて価値観がもっての外。

 日本人が本来持っていたような美徳が、見つめ直されたのが今じゃないでしょうか」

―――確かに、節電しなきゃって時なんか、みんなで節電を心がけるようになって、
これは、日本人の凄いところだなっていうのをとっても感じました。


マダム「ええ。日本人の忘れてはならない日常のなかの美意識。
 生活や習慣を、見つめ直さなくてはいけないと思います。
 ちょっとの楽を選ぶより、体を動かしたり頭を使って工夫したり、
 そういうことって、心の浄化にもなるし、
 アイディアが生まれる喜びにもつながっていくんです」

―――マダム、たいへんいいお話しを聞かせていただきました。
今日はどうもありがとうございました。
また、寄らせていただきます。


※ マダムのお写真は、ご本人のご希望で掲載は控えさせていただきました。
ぜひ、直接お店で、気品あるマダムにお会いになってみてください。



第1回目のジャンク派会議

今回ですべての発言者が出揃いました。

それぞれに含蓄のある言葉が得られて、
何より僕自身にとって学ばされた実りのある体験となりました。

さて、このご発言者のなかから、今週のベスト発言者を選ばなくてはなりません。
これは、困った……

ここにきて、僕だけでは決めかねるという事態に陥ってしまったので、
試しに、みなさんに投票をお願いしてみたいと思っています。

facebookのクエスチョンの機能を使ってみようと思います。
投票の締切は、本日いっぱいです。


以下のご発言者のなかから、あなたが一番よかったと思う人を選んで投票をお願いします。
(敬称略)


なおぴん

桑原 滝弥

のなす いま

「春」のママ

はせちゃん

えぐっちゃん

金井

「ネルケン」のマダム




投票は、facebookから → http://www.facebook.com/JUNK.ha



これまでの記事

第1回 1日目 議題提示

第1回 2日目 投稿者:なおぴんさん

第1回 3日目 インタビュー:桑原 滝谷 投稿者:のなす いまさん 

第1回 4日目 【葛飾柴又編】 インタビュー:「春」のママ、はせちゃん、えぐっちゃん

第1回 5日目 【芸術について】 投稿者:ジャンク派スタッフ 金井君

第1回 6日目 インタビュー:「ネルケン」のマダム

第1回 7日目 結果発表、今週のまとめ


最終日は、結果発表とまとめを仕上がり次第のアップになります。



今回の議長 チェン・スウリー



■ ジャンク派会議とは?

posted by ジャンク派 at 14:47 | Comment(1) | 【ジャンク派会議】
この記事へのコメント

超絶人気の名曲喫茶ネルケンのマダム _ クラシック・ファンが本当に求めているのは…
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/281.html


ここのマダムが内部被爆の恐ろしさを何も知らないのが心配ですね:


調査報告/原子力発電所における秘密
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/363.html
Posted by 777 at 2012年05月14日 17:39
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